2003年10月9日
群馬、埼玉両県で女性十数人に乱暴して現金を奪ったとして強盗強姦(ごうかん)などの罪に
問われた住所不定、無職の男(32)に対し、前橋地裁は19日、求刑通り無期懲役の判決を言い渡した。久我泰博裁判長は「常習的に敢行された悪質な犯行だ。被害に遭った女性たちは1人で家で過ごすことが出来なくなったと話すなど影響は大きく深刻だ」と述べた。
判決によると、被告は00年4月から03年10月までの約3年半の間に、両県で計18件の強盗強姦や強姦致傷などを繰り返した。うち14件は深夜に1人で帰宅中の女性の後をつけ、「騒ぐと殺すぞ」と脅したり、顔を殴ったりして金品を奪い、乱暴するなどした。同じ女性を3度襲ったこともあり、全体で計約150万円を奪った。
ボクシングのプロライセンスを取得していた被告に対し、判決は、ボクシングで鍛えた右ストレートで被害者を何ら手加減なく殴るなどしたとし、「計画的かつ卑劣だ」と指摘した。
強盗強姦(ごうかん)罪などに問われ、1審・前橋地裁で無期懲役の判決を受けた元プロボクサーで埼玉県戸田市美女木、無職の男(32)は、28日付で東京高裁への控訴を取り下げた。無期懲役が確定した。
1審判決によると、井坂被告は2003年9月に群馬県太田市の女性を襲い、現金を奪って暴行するなど、00年4月から03年10月の間、計15人の女性に対して強盗強姦や強制わいせつなどを繰り返した。
強盗強姦(ごうかん)など計18件の罪に問われた元プロボクサーで埼玉県戸田市美女木、無職の男(32)の論告求刑公判が17日、前橋地裁であった。検察側は「冷酷無比」として、井坂被告に無期懲役を求刑した。
論告によると、被告は2003年9月11日未明、群馬県太田市の自宅に車で帰宅した女性を襲って現金約22万円を奪い、車に押し込んで暴行。
2000年4月から2003年10月までの間、計9件の強盗強姦、同未遂、強姦傷害のほか、女性を狙った強盗傷害や住居侵入などを繰り返した。
同じ女性を3度襲ったこともあり、奪った金額は計160万円に上る。検察側は被告が、小学6年のころから、「つかまらなかっただけで(犯行を)繰り返していた」と供述したことを明らかにした。また、被告がこの間、性欲の強さを意識し、体を鍛えて性欲を抑えようと、1996年からボクシングジムに通い、97年にはプロライセンスを取得したが、翌年、首のけがでボクシングをやめたなどと指摘した。