大阪市内で平成２２～２４年、小学生の女児４人を含む９人に性的暴行を繰り返したなどとして、強姦致傷や強盗強姦など１８件の罪に問われた無職の男（４４）に対する裁判員裁判の判決公判が２６日、大阪地裁で開かれた。斎藤正人裁判長は「被害者に与えた精神的、肉体的苦痛は甚大で、極めて卑劣で悪質な犯行」として求刑通り無期懲役を言い渡した。
斎藤裁判長は判決理由で、被告の最初の犯行が、女性に暴行するなどした前科の服役を終えてから約３週間後に起きていると指摘。「前科３犯があるにもかかわらず性犯罪を繰り返したことは強い非難に値し、再犯の懸念もある」とした。
判決によると、被告は２４年２月、大阪市内で当時１０歳の女児にナイフを突き付けて拉致した上、ホテルに監禁して性的暴行を加えるなどした。
大阪府警捜査１課は７日までに、女性に性的暴行を繰り返したとして、強姦（ごうかん）致傷などの疑いで、住所不定、無職の男（４３＝同罪などで起訴）を逮捕、追送検し捜査を終結した。
捜査１課によると、２００９年１２月～１２年２月にかけて１７件の事件を確認。被害者は
小学生から５０代で、人数は明らかにしていない。
強制わいせつ容疑や強盗強姦容疑など９件で逮捕し、うち起訴猶予となった１件を除く８件が起訴された。さらに強制わいせつ容疑などで２件を追送検した。
容疑者は１２年６月６日、同年２月に大阪市内で女児を自転車で連れ回し、性的暴行を加えたとして、わいせつ目的略取と監禁、強姦致傷の疑いで逮捕された。「酒を飲んでいたのでよく覚えていない」と容疑を否認していた。
０９年１２月に東北地方で未成年の女性を暴行しようとしたとして強姦未遂容疑で逮捕された１件を除き、被害は大阪市内に集中している。
