1999.12.02 産経新聞大阪朝刊
大阪府美原町の民家に女性が一人でいることを電話で確認したうえで屋内に侵入、現金を奪うなどしたとして、府警黒山署は一日、強盗などの疑いで和泉市伏屋町の無職の男(27)を逮捕した。
美原町や堺市東部では今年九月から、子供一人が留守番している家に侵入したり、児童らを無理に車に連れ込もうとするなどの事件が続発していたが、容疑者はほかに数件の犯行を認めているという。同署は裏づけ捜査を急いでいる。
調べでは、今年九月二十二日午後二時四十五分ごろ、美原町内の自営業者(五一)宅で、長女(一〇)が外出したのを見届けたうえ、「子供を車にあずかっている。金を用意しろ」と電話。
対応したのが自営業者の妻(四一)一人だったことから、その五分後、タオルで覆面をして侵入、持ってきたナイフで「金はどこや」と脅し、四万二千円を奪った疑い。
同町や堺市東部では九月から、女子中学生が自宅で一人で留守番していることを電話で確認したうえで、宅配業者を装って家に侵入する強盗未遂事件や、下校中の児童や生徒を無理やり車に乗せようとするなどの事件が相次ぎ、
自治会が注意を呼びかけたり、小学校が集団下校を行うなどしていた。
同署が不審な人物や車の目撃情報などをもとに捜査したところ、数年前まで同町に住んでおり、別の恐喝未遂事件で逮捕、起訴されていた容疑者が浮上。追及したところ、美原町での強盗事件を認めたため、逮捕した。
調べに対し、容疑者は「借金の返済や遊ぶ金のためにやった」と、強盗事件の容疑を認めているほか、一連の事件のうち数件の犯行もほのめかしており、同署は裏付けを急いでいる。
2011年5月13日
大阪・堺市のマンションで、女性を脅して性的暴行を加えたうえ、女性から奪ったカメラで犯行を撮影したとして、大阪市の会社員の男(38)が逮捕された。
大阪府では、同様の事件が10件相次いでいて、警察は関連を調べている。
10代の女性宅に侵入し、性的暴行を加えるなどしたとして、大阪府警捜査1課などは13日、強盗強姦と住居侵入の疑いで大阪市淀川区東三国の会社員の男(38)を逮捕した。
府内では、よく似た手口の犯行が約10件相次いでおり、同課が慎重に関連を調べている。
逮捕容疑は今年2月中旬の深夜、堺市内のワンルームマンションで、10代の大学生の女性が帰宅したところ、背後からナイフを突きつけ、「殺すぞ」などと脅迫。
女性を室内に連れ込み、1時間近くにわたり性的暴行を加えたうえ、デジタルカメラを奪ったとしている。女性はナイフで両手に軽い切り傷を負った。
同課によると、容疑者は「知りません」と容疑を否認しているという。
東大阪市を中心に昨年7月以降、同様の手口の犯行が相次いで発生。被害者は10代~20代前半の1人暮らしの女性で、深夜に高層階のベランダから侵入されたケースもあった。同課によると、府内での強姦や強制わいせつなどの性犯罪は、認知件数、検挙件数ともに増加傾向にあり、警戒を強めている。
大阪、奈良両府県で女性9人に乱暴するなどしたとして強盗強姦罪などに問われた住所不定、 無職の男(39)の裁判員裁判の判決が10日、大阪地裁であった。河原俊也裁判長は女性の尊厳を蹂躙し、与えた肉体的・精神的苦痛は筆舌に尽くしがたい」と述べ、求刑通り無期懲役を言い渡した。
判決によると、被告は、2009年5月~11年4月、深夜にマンションのベランダから女性宅に侵入し、 ナイフで脅して金品を奪ったうえで性的暴行を繰り返すなどした。
被告は過去にも強姦致傷罪などで実刑判決を受け、服役。刑務所を出所後3か月で最初の犯行に及んでおり、 河原裁判長は「抜きがたい常習性が認められる」と指摘した。