2005年5月9日
名古屋市で一人暮らしの女性が住むマンションに侵入し暴行したなどとして愛知県警は9日、強盗強姦(ごうかん)容疑で名古屋市中区大須、無職の男(30)=別の強姦罪で起訴=を再逮捕した。
同様の手口で2年間に約70人の女性を襲ったことを認める供述をしており、県警が裏付けを進めている。
主に3階以上の部屋を狙い、雨どいや排水管伝いに登ったり屋上からベランダに降りたりして侵入。
「上の階は無施錠の部屋が多いので狙った」と供述しているという。
調べでは、容疑者は昨年11月25日午前4時20分ごろ、同市中区のマンション6階の部屋で寝ていた女性(20)に暴行し、携帯電話の充電池を奪った疑い。
現場は最上階で、屋上からベランダに降り、無施錠の窓から侵入したという。
名古屋市内でマンションの高層階に住む女性らを狙い、1年半余りの間に15人を相次いで襲ったとして、強盗強姦(ごうかん)罪などに問われた名古屋市中区大須、無職の男(31)の判決が5日、名古屋地裁であった。
柴田秀樹裁判長は「被害者の気持ちを一顧だにしない鬼畜にも劣る犯行。反省の態度と意欲にも欠けている」として、求刑通り、同罪では最高刑となる無期懲役を言い渡した。
判決によると、被告は2003年7月~05年2月、マンションの屋上から高層階のベランダに下りて、無施錠の窓から侵入する手口などで、12~37歳の女性15人に暴行し、計19万円を奪った。被告は捜査段階で、約70件の犯行を自供する上申書を提出したが、公判では「金を奪った事実はなく、被害者が金が減ったと思いこんでいるだけ」などと一部否認していた。
名古屋市内のマンション上層階の女性の自宅に侵入し、10~30代の女性15人に暴行を繰り返したなどとして強盗強姦(ごうかん)、強姦致傷、強制わいせつなどの罪で一審・名古屋地裁で求刑通り無期懲役を言い渡された無職の男(32)に対する控訴審判決が28日、名古屋高裁であった。片山俊雄裁判長は、弁護側の控訴の一部を認めて一審判決を破棄したが、「鬼畜の所業以外の何ものでもない」として、改めて無期懲役を言い渡した。
弁護側は、強盗強姦・同未遂罪について、佐藤被告が女性を襲った当初、強盗の意図はなく、事後的に強盗に及んだとして、刑の上限が有期刑にとどまる強姦や同未遂と強盗の併合罪の成立を主張して控訴していた。
片山裁判長は、一審が強盗強姦、同未遂罪を認定した2件について、一審の事実誤認を認めて一審判決を破棄。それぞれを強姦と強盗、強姦未遂と強盗の併合罪と認定した。
さらに、住居侵入を伴う強盗強姦罪4件、強姦致傷罪4件、強姦罪3件、同未遂罪1件、強制わいせつ罪1件を一審同様に認めた。