2005年5月6日
今年9月、福島県須賀川市の路上で通学途中の小学6年の女子児童(11)が車で連れ去られ、約33時間監禁されるなどした事件で、同県警須賀川署は9日、栃木県真岡市出身で住所不定、無職の男(55)を略取と逮捕監禁致傷の疑いで逮捕した。容疑を大筋で認めているという
調べでは、菅谷容疑者は9月11日午前7時40分ごろ、須賀川市大黒町の路上で通学中の女子児童の腕をつかみ、腹を殴るなどして乗用車に押し込み、「静かにしないと殺すぞ」などと脅し、手足を縛るなどの暴行を加え連れ去った。翌日午後4時半ごろ、白河市内で児童を解放するまで、乗用車内に不法に監禁した疑い。児童は顔や腹部などに約1週間のけがをした。
今年9月、福島県須賀川市の路上で通学途中の小学6年の女子児童(11)が車で連れ去られ、約33時間監禁されるなどした事件で、略取と逮捕監禁傷害の疑いで逮捕された住所不定、無職の男(55)は、過去にも同様の事件で逮捕されていたことが10日、福島県警の調べでわかった。また、隣接県で同じように子どもが監禁されるなどの事件が発生しており、関連を調べる。
福島、茨城、栃木の各県で2003年8~10月、小学生を含む6人が相次いで車で連れ去られるなどした事件で、略取や監禁などの罪に問われた住所不定、無職の男(57)の判決が6日午前、福島地裁であった。
大沢広裁判長は、「女性の人格を無視した卑劣で悪質極まりない犯行」などとして、求刑通り被告に無期懲役を言い渡した。
判決などによると、菅谷被告は同年9月11日、福島県須賀川市の路上で小学6年女児(当時)を乗用車に無理やり乗せるなどして、約33時間にわたり監禁。
また、茨城県ひたちなか市や栃木県矢板市などでも、10代から20代の女性4人を車内に監禁し、同年8月には、同県那須郡で小学5年男児(当時)を女児と間違えて監禁しようとし、頭などにけがを負わせた。
福島、茨城、栃木の各県で女児などを車で連れ去ったり、監禁したりしたとして略取や逮捕監禁などの罪に問われた無職の男(58)の控訴審判決公判で、仙台高裁の田中亮一裁判長は23日、1審判決の無期懲役を支持、被告の控訴を棄却した。
判決理由で田中裁判長は「犯行は自己中心的、反社会的で、1審判決が重すぎるとは言えない」と述べた。
1審福島地裁では女性監禁事件など3県での計6事件が併合審理された。
弁護側は、一部を除いて犯行を認めたことなどから情状酌量を求めたが、判決は「同種の犯罪への性向は相当に強固で容易に矯正できない」と再犯の危険性を指摘し、求刑通り無期懲役としていた。