2002年9月
福島県警郡山署は29日までに、強盗強姦(ごうかん)などの疑いで、いわき市小名浜愛宕上、無職の男(33)と、住所不定、無職の少年(15)、福島県本宮町に住む自営業手伝いの少年(16)の3容疑者を逮捕した。
同署の調べでは、容疑者らは2日午後6時半ごろ、郡山市内のアパートに住む20代の女性方に侵入。粘着テープを女性の目の周囲や体に巻き付け、現金2500円入りの財布を奪った上、乱暴した疑い。容疑を認めているという。
3人は以前働いていた職場の同僚。女性とは面識がないとみられ、同署は動機や余罪などを追及している。
郡山の強盗婦女暴行 主導の被告、懲役11年確定--最高裁が上告棄却 /福島全国で初めて15歳の少年が起訴された郡山市の強盗婦女暴行事件で、最高裁第2小法廷は7日までに、事件を主導したとして強盗婦女暴行、監禁、窃盗、詐欺などの罪に問われた住所不定(本籍・福岡県)、元新聞外交員の男(35)の上告を棄却し、懲役11年の判決が確定した。
地裁郡山支部判決(03年4月)によると、被告は02年9月2日、少年2人と共謀し、郡山市内の女性(当時20歳)のアパートに宅配便業者を装って押し入り、性的暴行を加えて財布を奪い、翌日夕まで監禁。
女性のキャッシュカードで現金を引き出したり、新幹線の回数券を購入するなどした。被告は1審の懲役11年の判決を量刑不当として控訴、上告していた。
この事件では、少年(当時15歳)が16歳未満で全国で初めて家裁から地検郡山支部に逆送、起訴されて注目を集めた。
少年は懲役3年6月から6年の不定期刑が確定し、もう一人の少年(当時16歳)も懲役4年から7年の不定期刑が確定している。
逆送とは、家庭裁判所が刑事処分にすべきだと検察官に送り返す事を言い、その後、刑事裁判を受ける事を言う。
15歳少年 初の逆送 ―福島の強盗強姦事件
今年九月、福島県で起きた強盗強姦事件は発生時、ほとんど報道もされなかった。
だが逮捕された十五歳少年の扱いをめぐり歴史的判断が下された。
「刑事処分が相当」と検察へ逆送致されたのだ。昨年四月の少年法改正で、刑事罰の対象年齢が十六歳から十四歳に引き下げられ初適用となった。
狙われたのは以前、被告が新聞の勧誘に訪れたことがある女性だった。
十六歳の少年も勧誘と称して女性宅を訪れている。事件前日、金に窮した被告が少年らを呼び出し「オートバイを盗もう」と持ちかけた。
その席で、十六歳の少年が「(女性が)かわいかった。レイプしたい」と口にした。翌二日、バイク盗をするために郡山市内へ向かう電車内で、被告が、予定を変更して女性を襲うことを提案、三人は女性宅に向かった。
事件後、女性を診断した警察医は「この女性は地獄を見た、と思った。
強姦の被害者を多く診たが、ここまでひどい(被害に遭った)人は見たことがない」 と証言している。
少年らは中学校のサッカー部の先輩後輩という関係で、二人とも高校進学はしていたが不登校となり、家出後に新聞拡張員の寮に入ったという。
完全歩合制で、実績の上げられなかった当時33歳の男と共に犯行に手を染める。
宅配業者を装い、女性の部屋に押し込む。
当時33歳の男は女性の財布からカードを抜き取るが、
少年らは・・・