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福岡市商業施設女性殺害

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福岡市商業施設女性殺害

2020年8月28日

「わいせつ目的だった。後をつけて襲おうとした」

友達が刺されたかもしれない、と青ざめた顔で女性が男性従業員に助けを求めてきた。
しばらくすると、血の付いた刃物を手に無表情に歩いてくる白っぽいTシャツを着た少年が歩いてくる。
男性従業員は、周囲の人に逃げるように呼び掛ける。

周囲の客が一斉に走る。
母親と一緒に買い物に来ていた6歳の女児も走るが、転んでうつ伏せに倒れてしまう。
少年は転んだ女児に走り寄り、馬乗りになって女児の身体を押さえつける。
女児を助けようと母親が駆け寄るも、少年は刃物を振り回す。
警備員が駆け付けにらみ合いになる。
少年は、刃物を振り上げ威嚇する。

少年は、周囲を見渡しながら次に襲う相手を探しているように見えたという。
非番だった福岡市消防局職員の男性は、少年の後をつけた。
少年が急に走り出し、その先には女児が倒れている。
女児の上に少年がそのまま馬乗りになったので、女児が刺されてしまうと思い、男性は少年の背後から、手に持った刃物を目掛けて飛び込んだ。
女児から少年を離す事が出来た。
警備員が一気に少年を取り押さえる。

「抵抗されたので刺した」

事務アルバイト吉松弥里さん(21歳)の後をつける少年の姿が女子トイレから近い防犯カメラに映っていた。

弥里さんは刃物を持った少年と対峙した際
「こんなことをしても何にもならないよ」
と諫めたという。

28日19時半ごろ、弥里さんは1階の女子トイレで、血を流して倒れている状態で見つかる。
首など上半身を中心に複数の刺し傷や切り傷があり、搬送先の病院で死亡が確認された。
少年のものと思われる足跡が、女子トイレの奥の方にまで残っていたといい、弥里さんを執拗に追い回したと思われる。
何度も何度も切りつけ、トイレには血だまりが出来るほどだった。

少年は、幼い頃から児童福祉施設で暮らしていたといい、26日に少年院を仮退院し、福岡県内の更生保護施設に移ったはずだが27日に失踪。
現地で包丁を2本盗み、犯行に及んだものと思われる。
女子トイレからは、もう1本の包丁も見つかっていたという。






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