2008年4月11日
神戸の女子大生に連続暴行 大阪で逮捕の男を再逮捕へ
神戸市内で昨年末から今年初めにかけて、一人暮らしの女子大生らが乱暴される事件が相次ぎ、犯人の遺留品から検出されたDNA型が、大阪府内で女子大生らに乱暴したとして、強盗強姦容疑などで府警に逮捕された男のDNA型と一致したことが7日、分かった。兵庫県警捜査1課などは8日にも、うち1件の強姦容疑などで男を再逮捕し、余罪についても裏付けを進める方針。
男は、大阪市東住吉区の無職の被告(32)=同罪などで起訴。調べでは、被告は昨年12月31日未明、神戸市西区のマンションで、当時19歳の女子大生宅に侵入し、乱暴した疑い。
付近のワンルームマンションでは今年初めまでの間、帰宅した女子大生が玄関口で刃物で脅され、室内で乱暴されるなどする事件がほかにも数件発生。いずれの事件も、現場に残されたDNA型が一致した。
被告は、昨年1月から今年4月までの間、大阪府内のワンルームマンションや学生マンションを狙い、帰宅した女性の後をつけて室内に侵入するなどの手口で約10件の犯行を重ねたとして逮捕、起訴されている。
大阪府内のマンションで女性に暴行するなどしたとして逮捕、起訴された大阪市東住吉区中野、被告(32)が、神戸市内でも女性に暴行した疑いが強まり、兵庫県警捜査一課と神戸西署は八日にも強姦(ごうかん)容疑で同被告を再逮捕する。
調べでは、被告は二〇〇七年十二月末、神戸市西区内のマンションに侵入し、当時十代だった女性を刃物で脅して暴行した疑いが持たれている。
県警は同マンションの周辺でほかにも数件の被害を確認しており、関連を調べる。
県警によると、被告はかつて神戸市内の大学に通っていたといい、土地勘があったとみている。
被告は今年四月、大阪府柏原市内のマンションで女性に暴行し、現金を奪ったとして大阪府警に強盗強姦容疑で逮捕され、調べに対し「兵庫県でも暴行した」と供述したという。
府警は、府内で計十三件の被害を裏付けている。
大阪府内や神戸市内で相次いで女性宅に侵入して暴行したとして、強姦や強盗などの罪に問われた被告(34)に、大阪地裁は19日、求刑通り無期懲役を言い渡した。
判決理由で細井正弘裁判長は「性欲と金銭欲を満たすために女性の人格を踏みにじる犯行を繰り返した」と指摘。「被害者が受けた恐怖や絶望感は著しく刑事責任は重いが、真摯に反省していない」と述べた。
判決によると、被告は2007年1月~08年4月に、大阪府内や神戸市内で1人暮らしの女性宅に侵入して13人に乱暴するなどした上、このうち5人から現金計8万円を奪うなどした。